明らかに聞き取れる幅が広がり、今まで推測でやり過ごしていたことが確度高く理解できるようになった
記事作成日:2025年1月21日
利用者プロフィール
TOEIC905点。メーカー勤務・知的財産グループマネージャー。パタプライングリッシュの成果で、専門分野に関する話は抵抗なく喋れるようになった。相手の話を推測ではなく正確に理解したいと思い、現在はパタプラ口語表現に挑戦中。2023年7月から利用。
専門分野以外のトピックに合わせた言葉を増やしていきたい
── 現在のお仕事で英語は使われていますか?
宮下さん:メーカーで知的財産権を扱う仕事をしています。ヨーロッパ、中国、アメリカなど外国にある拠点の人たちと英語でコミュニケーションを取る場面があります。最近はヨーロッパの拠点とやり取りする機会が増えました。
社内では母語が英語ではない外国籍の人も多く、会議に参加する人の中に日本語が話せない人がいたら英語で話すというルールがあります。会議以外でも日本語が得意ではない人と話す際は英語を使うようにしています。
読み書きで英語を使う場面も多いです。メールや外国の拠点から共有されるレポートのほか、資料は英文と邦文両方用意するように言われています。英語を使用する業務の割合は20%行くか行かないかくらいでしょうか。
── 現在のご自身の英語力について、どのように感じていますか?
宮下さん:パタプライングリッシュをやっていた時は、自分の専門分野で使うような言葉を中心にチャンクを作る練習をしていました。その成果もあり専門用語を使って話すのは全く抵抗がなく、好きなように喋れている感じはあります。(パタプライングリッシュのインタビュー記事「【動画】パタプラの成果とキャリアの変化 - 宮下洋明様」
ただ、人事関連の話など他のトピックになると急に言葉が出なくなります。抽象的な言葉でもある程度こちらの意思は伝えられていると思いますが、具体的に説明するとなると「まだ足りていないのだろうな」と感じます。
今後は専門分野以外のトピックに合わせた言葉を増やしていきたいですね。
※パタプライングリッシュは、パターンプラクティス×チャンクの独自メソッドで、スピーキングを技能として習得するパタプラのシリーズ教材です。
※チャンクとは、通常2〜8語程度からなる意味を形成するカタマリを指します。英語ネイティブはチャンクを連ねて文を組み立てるのでスムーズに話せます。リスニングもチャンク単位で聞いており、次に来る内容を予想しながら聞けるため理解度も高いです。
── パタプラシリーズで英語学習を続けようと思われた理由を教えてください。
宮下さん:パタプライングリッシュは「型を覚える」「とっかかりの言葉を作って次に繫げていく」など、話し始める時に困らないための最低限必要なトレーニングだと思って取り組んでいました。
ところが実際に仕事で英語を使っていく中で、知っている単語の組み合わせでも聞いたことがない表現があることに気づきました。
ネイティブに限らず英語が流暢な人たちは、色んな表現を駆使して喋っています。ある程度意味を予測しながら聞いていたのですが、予測するにも限りはありますし、自分で言葉にすることもできなかったです。
パタプラ口語表現ならそういった部分を学べそうだと期待できたので、始めてみることにしました。
レビューを始めた頃から、言葉が口をついて出てくるように
── 実際に学習を開始されてみていかがでしたか?
宮下さん:パタプラ口語表現を始めたばかりの頃は「挫折するかもしれない」と思いましたが、やはり続けていくことが大事です。音声を聞いてイメージをつけようと思ってもなかなか難しいのですが、自分に染み込ませるようなイメージで取り組んでいます。
例えば“make the grade”というイディオムの場合、それぞれの単語の意味は分かるし書き出せるのに、なぜ「成功する」という意味になるのかしっくりきませんでした。
音は聞こえるのに理屈で考えても理解できないモヤモヤがあって、最初はとっつきにくかったです。そんな状態がLESSON16あたりまで続いたのですが、今は「そういうものだ」と理解してやっていくしかないと思っています。
パタプラ口語表現はLESSON1から難しかったですね。1つの見出し語に対して例文が2つずつ出てくるので、「先が長いな…」と思いました。
“bottom line”など意味を複数持つイディオムは特に難しいです。「利益」なのか「肝心」という意味で使われているのか、文全体の他の細かい要素も重なって混乱してしまう場面もありました。
── 実感している効果や、変化を感じたタイミングについて教えてください。
宮下さん:近頃、参加者の約8割を外国籍の方が占める研修を受けました。先生は外国人で研修も全部英語で行われたのですが、その中でパタプラ口語表現で習ったフレーズを耳にしたり、自分でもパッと活用できる場面がありました。
研修の中で「根回し」を他のメンバーが説明している途中に割り込んで、“lay the ground…”と言いかけたら、先生が「laying the groundwork!」と返したのを覚えています。
また、提示された2枚の写真からストレスフルに感じる方を選ぶというワークショップでは、写真を選んだ理由を聞かれる場面がありました。
その際に役立ったのが“leeway”です。「こちらの写真は裁量があってストレスを感じない」と答える時に、“leeway”を使ってとっさに反応できました。
言葉が口をついて出てくるようになったのは、レビュー [a][b]に移ってからです。LESSON1〜80までは半分機械的にこなしていた気もしますが、レビュー [a][b]で違う刺激が入ってきた頃から記憶が繋がっていくのを実感できました。
レッスンに出てくる例文は大学受験の単語帳みたいなイメージを持っています。一方、レビューは対話やモノローグになっているので、見出し語で学んだ言葉を文脈の中でどう使えばいいのかしっかり理解できるようになりました。
社内のイントラネットに出ている英語のメッセージを読んだ時など、「パタプラ口語表現に出てきた表現だ」と気づく瞬間も結構ありました。口語表現とはいえ、文章の中でもちらほら使われているのですね。
パタプラ口語表現に出てくるようなフレーズはネイティブしか使わないものだと思っていましたが、ネイティブ、非ネイティブに関わらずビジネスをやっている人なら誰でも使うということも分かりました。
※レビューでは30秒~1分程度の会話やモノローグを聞いて、内容をできるだけ正確に把握するトレーニングを行います。学んだ口語表現をレッスンとは別の文脈で聞き、リスニング力の強化と記憶の定着を促します。
見出し語でオリジナルの文章を作り、口に出す練習もしていた
── ビジネス英語×口語表現のメソッドはいかがでしたか?
宮下さん:TypeAで日本語の説明もあるので、メソッドの面だけで言うとパタプライングリッシュよりとっつきやすいのかもしれないですね。
私はレビュー [a][b]の方が気に入っています。イメージが掴みやすく使い勝手も良かったので、最近はレビュー [a][b]が学習の中心になっています。
※パタプラ口語表現では、意味をきちんと理解し、さらに使いこなせるようになるためのステップとして、学習段階に合わせてTypeA、TypeB、TypeCの3種類の音声を用意しています。
── パタプラ口語表現の中で使われている例文について、何かご感想があれば教えてください。
宮下さん:パタプライングリッシュの時と同様、「マネジャーが原因でやめた」などよくありそうな内容も盛り込まれていて面白かったです。家族がパタプラ口語表現の日本語訳の方を聞いて、「そんなことを英語でやっているの?」と笑ってきたりもします。
自分が遭遇するシチュエーションだったらそんなに刺激のない例文でもいいのかもしれませんが、あまり関わらないようなシチュエーションだとフィクションが強い方がインパクトがあって面白いです。実際に起こり得ることではあると思いますし、記憶に残るので定着もしやすいのではないでしょうか。
── 学習に取り組む際に工夫されていることはありますか?
宮下さん:意味が区切れるところを意識し、その区切りのところでリピーティングするようにしていました。
聞き取れるしリピーティングもできるけれど、意味をちゃんと理解できていないことは時々あります。そういう時は音声を1回全部聞いた後にテキストを読み、意味ごとにじっくり頭の中で区切りをつけて確認するようにしていました。
また、1回レッスンを聞いた後に見出し語を使って自分で作文し、それを口に出す練習もしていました。
※リピーティングとは、英語の音声を聞いた後に、音声を真似て声に出して繰り返す練習法です。英語を英語のまま、英語の語順で頭の中に保持し、それを口に出す必要があるので、英語の回路を作るのに最も役立つ練習方法となります。
── 見出し語を使った作文は、仕事の内容に沿ったものですか?
宮下さん:できる時はそうしていますが、前のレッスンに出てきた文章の意味合いを思い出しながら作文することが多いですね。隣に英語の先生がいたら「その使い方違うよ」と言われてしまうかもしれませんが、「まずは一度自分なりに消化してみなければ」と思いました。
文章をリピーティングしている時は真似てるだけですし、真似ること自体は耳も慣れたのでできます。ただ、実際に使えるかどうかはアウトプットしてみないことには分かりません。
リピーティングはインプットに近い感じもします。本当に自分のものにするには、自分で理解した文脈の中で使うようにするのが肝心だと思っています。
あえてこういったトレーニングをすると、自分の中でよく落とし込めているチャンクと、「まだまだだな」と感じるチャンクがあることが分かります。
リピーティングが追いつかなくても、3週間は続けてほしい
── 現在の学習時間のタイムラインを教えてください。
宮下さん:平日は朝起きて仕事に行く前の時間を使っています。最初にパタプライングリッシュ、次にパタプラ口語表現という感じで、時間にすると合計30〜40分程度です。朝どうしてもできなかった時は、別の時間に続きのレッスンをやったりもします。
パタプラ口語表現をやる時はまず前日の復習をやって、その後に今日のレッスンという形で取り組んでいます。声に出して練習するので、私の場合は「ながら」だと難しいと感じています。
パタプライングリッシュはもう20周以上やったので、ほぼやり尽くしてしまいました。この数ヶ月はずっとつぶやき応用練習[a]をやっていたのですが、これもいよいよやり尽くした感があります。
つぶやき応用練習[b]もやっていますが、今度はまた会議の英語に戻ろうかなと考えているところです。そろそろやめてもいいのかもしれませんが、ここまで続けているとなかなかやめられないものですね。
※パタプラ口語表現は人間の記憶システムの観点から復習を重要視しています。全レッスンを8〜9周することを推奨しているため、利用者から1周、2周など表現いただきます。
※つぶやき応用練習はパタプライングリッシュ内にあるコンテンツで、自身が実際に使うチャンクを自分で考え、レッスンで習得した型を元に入れ替える練習を行います。
※会議の英語は、会議中に役立つフレーズを紹介する全13チャプターで構成したパタプライングリッシュの付属教材です。追加料金なしでご利用いただけます。
── パタプラ口シリーズ以外にも取り組まれている英語学習があれば教えてください。
宮下さん:アプリの教材や英会話などは利用していません。仕事の資料で難しい単語をよく目にするので、たまに単語帳はチェックするようにしています。毎日のルーティンにしているわけではなく、忘れない程度にやる感じですね。
使っているのはTOEICの「黒のフレーズ」と「暗黒のフレーズ」です。「こんな表現見たことないぞ」と思うような単語でも、意外と社内資料で見かけたりもするので「結構使われているのだな」と知りました。
TOEFLなどを受けている人は単語の勉強もやり込んでいると思いますが、私はそういった試験を受けていませんでした。「せめてTOEICの難しい単語を勉強してみよう」と思いパタプラシリーズと併用してやってみたら、「あ、これパタプラで見たことあるな」という単語も結構ありました。
── 学習の習慣化に悩まれている人へ、アドバイスがあればお願いします。
宮下さん:パタプラシリーズには記録機能があるので、まず3週間やりましょう。ここが無理だと習慣化するのは難しいかもしれませんが、リピーティングが追いつかなくてもとにかく3週間は続けてみてほしいです。
アプリでポチッと記録をつけていくと、「ここでやめたらもったいない」という心理が働きます。そのフェーズに入ってしまえば継続できるはずです。その頃にはある程度慣れて意味も掴めてくるので、最初のとっつきにくさは和らいでくると思います。
記録をポチポチ押すだけではモチベーションが上がらないという人は、スタディプラスのようなアプリを利用してみたり、手帳に記録をつけるのもひとつの手です。ダイエットと同じで、記録をつけていくのは物事を習慣化する上でとても良い方法だと思います。
英語のトレーニングも他の勉強も一緒で、自分をどうコントロールしていくかが重要です。英語を喋れるようになりたい、仕事で使えるようになりたいという目的があるなら、やるしかありません。
自分をやる気にさせるまで着火に3週間はかかると思いますが、「3週間続けたらその先も続く」と自分を信じ込ませて頑張ってほしいです。
表現の幅、聞き取れる幅は間違いなく広がった
── これからパタプラシリーズに取り組まれる方へ、アドバイスがあればお願いします。
宮下さん:パタプライングリッシュの時は学習時間を切りよく25分、30分にするために、レッスンの最後に2〜3分ひたすら喋る時間を設けて自分に負荷をかけていました。パタプラ口語表現の方は見出し語を使って自分なりに作文してみるのもお勧めです。
自分の言葉で自分なりのシチュエーションで使う練習をしておいた方が、とっさの時に言葉が出てきます。
先ほど話した研修の時のように、名指しされた際にパッと答えられたのは普段からパタプラシリーズでトレーニングしているおかげだと思っています。レッスンの音声を聞いて、ただリピートしているだけでは実践では使えません。
── パタプラ口語表現のお気に入りポイントを教えてください。
宮下さん:表現の幅、聞き取れる幅は間違いなく広がったと実感しています。夜寝る前にNBCニュースを聞いているのですが、パタプラ口語表現で習ったフレーズもちらほら出てきます。
自分で使えるかどうかはさておき、今まで推測でやり過ごしていたことが、パタプラ口語表現を始めてから断定的に理解できるようになってきています。
パタプライングリッシュはサバイバルするための最低限のスピーキング力を身につけるためのもので、それをやりくりしていくのももちろんありだと思います。今よりもっと表現の幅を広げたいと思うのなら、パタプラ口語表現をやった方がいいです。
── これを読んでいる方へメッセージがあればお願いします。
宮下さん:相手が言っていることをより正確に把握したい、推測ではなく確度高く理解したいという人はパタプラ口語表現を始めてみてはいかがでしょうか。
もちろん喋れるようになるのが一番ですが、「相手の話をより深く明確に理解する」「リスニングを鍛える」という位置づけでパタプラ口語表現を使ってみるのもいいと思います。
パタプライングリッシュをちゃんとやっている方もターゲットだと思うので、「もう少し負荷をかけたい」と考えている人はパタプラ口語表現にトライしてみることをお勧めします。